宝塚友の会で申し込んだ新人公演は落選でしたが、ライブ配信で視聴でき、公演プログラムをPDFでダウンロードできるので本当にありがたいです。以下、勝手な感想です。
なんと言っても特筆すべきは、宰相オンブル(鳳真斗愛)の迫力!
濃い顔に強い意志、強引に進める策謀、もう誰も宰相オンブルを止めることはできないと思うほど、それゆえ果敢に立ち向かうルーチェ・ド・オルゴン(咲城けい)と探偵レグルス・バートル(天飛華音)が活きてきます。
宰相オンブル、宰相の息子ロナン(大希颯)、その恋人ジュディス(鳳花るりな)の3人が歌うオンブルの血の歌は、画面から圧風が来てひるむほど、このトリオは凄いと思いました。
次に印象に残ったのはキテレツ発明娘のアニス・メレル(綾音美蘭)、大学の同級生ということでしたが彼女だけは理科の学生だったのでしょう。テンポがちょっと周りと違うのが本当っぽい。
アニス・メレルの尻もちシーンは、本当に可愛いらしい。なんでもないように続いていくところが、また良かった!
ルーチェ・ド・オルゴン役の咲城けいさん頑張っていました、手本にすべき上級生の本公演は何日も休演で流れてしまい、大劇場の新人公演はなく、東京宝塚劇場の一発勝負は大変だったと思います。
緊張している様子が画面越しに伝わってきましたが、物語がすすむにつれ伸びやかな感じが出て来ました。
アンジェリーク(詩ちづる)は不思議なキャラクター、アンジェリークにルーチェが振り回されているようで、ルーチェはアンジェリークと一緒いるときこそ生き生きしてくる。
そして、・・・・・
第1場「回想」、子供の頃のルーチェを演じた茉莉那ふみさん、やっぱり只者ではありません。
第1場に続いて第2場「プロローグ」、第10場「王宮の一角」はルーチェ役を、他のシーンでは町の女、衛兵と多忙し。それでも、しっかり演じていく、第108期の音楽学校を卒業したばかりの人物とは思えない。
こういう人を私のまわりでは、
「2度目の人生の人」
と呼びます。
前世の一生の記憶や知恵、失敗や教訓の断片が現世の今も残っている人のことです。
そう思ってしまうほど、茉莉那ふみさんは特異点です。