新人公演のライブ配信ザービスにはいつも感謝しています。日本中どこからでも。通信環境さえ整っていれば観劇することができ、新人公演プログラムも手に入り、いたれり尽くせりです。
ジェイ・ギャッツビー役の彩海せらさん、最初に登場したとき、月城かなとさんかと見紛うほど。
いつも少年、ティーンエイジャーの役が多いのに、今回の新人公演では立派な大人の紳士の役です。
これからの配役の幅も広がっていくといいな、と思いました。
九州の鹿児島からこんな逸材が宝塚歌劇団に入ってくれるなんて、よくぞ上京してくださいました!
憂いのある表情はとても良かったし、最後のシーンも感動的、幕後の挨拶もしっかりしていて安心しました。
きっと、そう遠くなく、宝塚バウホールや梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで主役をなさるのでしょう。(すごいチケット難になるのでしょうけど)
デイジー・ブキャナン役のきよら羽龍さん、「気まぐれデイジー」感がよく出ていたと思います。
彼女の大きな目は、演技を助け、観る者にたくさんのことを伝えます。
美人の役を美人がすると映えます。『グレート・ギャツビー』はデイジーが本当に美人でないと話が成り立たないので、きよら羽龍さんがヒロインで本当に良かった!
本公演ではギャツビー邸のメイドだった彩姫みみさん、星丘しずくさん、美渦せいかさん、、八重ひめかさん、新人公演では華やかな衣装のパーティーの来客になっていました。
同じギャツビー邸でも、女給の側から見る風景とは見える景色が違っていたことでしょう、違和感なくちゃんと馴染んでいました。
アイス・キャッスルのシガレット・ガール(奏羽美緒、蘭叶みり、澪花えりさ、愛椰ちとせ、朝雪薫、彩姫みみ)、高級な地下酒場のナイトクラブ感や妖しい時代感がよく出ていました。みんなスタイルがいい!
煙草を吸わない紳士でも、チップを付けて買っちゃうんだろうな・・・。
タンゴの女歌手(静音ほたる)は流石という感じ、これからも歌のパートがたくさんまわってくるといいな、と楽しみです。
ヘンリー・C・ギャッツ(柊木絢斗)のシーンは泣けてきます。小切手はそれはそれで有難いけれど、会うことは叶わず、新聞広告を見て駆けつけた時には息子は土の中、墓堀り(桜之真緒)が無常にも棺に土をかけ始めている。そして、日記を元に、ギャツビーの半生を振り返るシーンはこの演目の名場面のひとつです。
本当なら観ることが叶わない新人公演をこうして視聴でき、舞台にとても満足しています。