ついに、宝塚歌劇団・花組全国ツアー『フィレンツェに燃える』が完走です!
大阪➩神奈川➩長野➩宮城➩愛知と薄氷を踏むような全国行脚だったでしょう。
千秋楽は、B席4階3列のお席、チケット・セディナの先着販売で購入しました。
会場に着くと大勢の人がフォレストホールの入口へと大階段を上っていくところでした、みな一様にとてもうれしいそうです。
4階席から見た舞台はこんな感じ・・・遠いです、オペラグラスは必須アイテム。
花道は上手、下手ともよく見えますが、音響機材が置いてあるので使わないのでしょう。
傾斜が十分あるので前の人の頭がじゃまになることはありません。
『フィレンツェに燃える』は舞台の最初にアントニオ(柚香光)とレオナルド(水美舞斗)の兄弟、パメラ(星風まどか)、アンジェラ(星空美咲)の4人が主題歌「愛のエレジー」を歌います。
この4人の悲恋の物語ですよ、と観客に宣言しているようなシーンですが、悲恋は彼ら彼女らだけではありません。
オテロ(永久輝せあ)、マチルド(咲乃深音)の二人を軸にこの演目をみても、その悲恋に泣かされます。特に舞台端に横たわるオテロの最後、哀しい顛末を隠すかのように現れるカーニバルの群衆、立ち上がったマチルドが舞台中央に進み、半身だけカーニバルの女の衣装を見せ、憂いの顔のまま少しだけ歌い、そして舞台から去っていく。
とても、印象に残るシーンでした。
アンジェラにすっぱりにフラれる許婚のレナート・パリアーノ伯爵(聖乃あすか)、実は姉のルチア(春妃うらら)と相思相愛で良かった、この組み合わせの方が合っている。
カーニバルのルチアとセレーナ(愛蘭みこ)姉妹のドレスはとても可愛らしい!
バルタザール侯爵(高翔みず希)少し元気が無くて心配しましたが、レビューのバロン役ではすっかり元気そうで安心しました。
エトワールの咲乃深音さんの美しい歌声が会場に放たれると、ジェンヌさんたちの達成感と平安が会場に伝播し浮遊するような不思議な感覚になりました。
ご当地出身者の紹介では、アンジェラの妹セレーナ役の愛蘭みこさんが呼ばれ、前列にいたジェンヌさん達がすばやく左右にスライドして、愛蘭みこさんがパーンと観客の注目を浴びるようにする辺りみんな優しいですね。
柚香光さんが、全国ツアーで巡った土地の方言を大阪から順に披露するときに、最後の愛知の方言をど忘れして、愛蘭みこさんに何度も尋ねると再び観客の注目が彼女に集まりました。
確か、忘れて出てこなかった方言は、「でら、・・・・」と思いますが、これが仕込みなら柚香光さんは本当に組子思いです。
カーテンコールでは、1月から始まる『うたかたの恋』に幾度もふれていました、名作楽しみにしています、オールドファンもたくさん来ることでしょう。